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ハイให้の使い方とタイ語の使役について

英語を学習したことがある方であれば、

使役動詞と聞いて難しそうだと感じる方が多いのではないでしょうか?

 

タイ語にも使役動詞が存在します。

ハイ ให้ (hâi)

日本語の返事に使う「はい/いいえ」の「はい」の発音でそのまま使えます。

 

発音は簡単なのですが使い方はかなり難しいです。

しかしタイで生活をしていくのであれば、

この{ハイ}はマスターしておいたほうが良いでしょう。

 

というわけで、今回は使役としての役割も果たす{ハイ}の紹介です。


ハイให้のまとめ

AがBにあげる、BがAにもらう ⇒ A + ハイ + B

Bに~してあげる ⇒ 動詞 + ハイ + B

AがBに~させる ⇒ A + ハイ  + B + 動詞

A~になるまで、なるように~する ⇒ 動詞 + ハイ + A

 

とりあえず、{ハイ}の代表的な4つの使い方です。

{ハイ}の場所によって全然意味が変わってきますので、

まずはこれを覚えましょう。

 

ここからは、この4つの使い方を細かく説明し、

またその他の使い方についても軽く触れておきます。

 

「~をあげる」のハイให้

単純に、「~をあげる」「~をもらう」という動詞の使い方です。

AがBにあげる、BがAにもらう ⇒ A + ハイ + B

まずはこの形を覚えてください。

 

続いて、AとBを具体的にしてみます。

私は犬にあげる ⇒ チャン ハイ マー ฉันให้หมา(cʰǎn hâi mǎa)

文法的にはこれであっていますが、

当然この文章には、何をあげたか、という「物」が入らなければおかしいです。

 

それでは、犬にご飯をあげる場合はどこにいれるのが正しいのでしょうか?

A + ハイ + 物 + B となります。

「あげる人」と「もらう人」で「ハイ+物」を挟む形ですね。

 

私は犬にご飯をあげた ⇒ チャン ハイ カーオ マー
ฉันให้ข้าวหมา (cʰǎn hâi kʰâaw mǎa)

母は私にお金をくれた ⇒ メー ハイ ングン チャン
แม่ให้เงินฉัน (mɛ̂ɛ hâi ŋən cʰǎn)

お客さんは子供に人形をくれた ルーカーハイ トゥカター ルーク
ลูกค้าให้ตุ๊กตาลูก (lûuk kʰáa hâi túk ka taa lûuk)

ルーカーลูกค้า(lûuk kʰáa) ⇒ お客さん

トゥカター ตุ๊กตา(túk ka taa) ⇒ 人形

 

このように、主語が一人称でない場合は、

「あげる」ではなく「くれる」を使うことになります。

 

 

(母は)私にご飯をくれた ⇒ (メー)ハイ カーオ チャン

(私は)子供にご飯をあげた ⇒ (チャン)ハイ カーオ ルーク

(子供は)彼にご飯をもらった ⇒ カオ ハイ カーオ (ルーク)

 

この3つは、日本語の動詞が異なりますが、

タイ語ではすべて{ハイ}で片付きます。

今回は「~をあげる」のハイとして紹介しましたが、

このように「~をあげる」「~をくれる」「~をもらう」が使えます。

 

何かを他人に差しだして{ハイ}と一言だけ言えば、「あげるよ」ということになります。

反対に、差し出された方が{ハイ ロー?}と言えば、「くれるの?」という意味です。

 

また、「昨日」などの時制を表す表現がない場合は、

状況などから考えて現在形、過去形などを使い分ける必要があります。

 

クライ ハイ ใครให้ (kʰrai ให้) ⇒ 誰がくれたの?

ハイ クライ ให้ใคร (ให้ kʰrai) ⇒ 誰にあげるの?

このように、{ハイ}の場所を入れ替えるだけで、

全く意味の違った文章が出来上がってしまうので注意してください。

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「~してあげる」のハイให้

上で説明した{ハイ}に動詞がついたバージョンです。

Bに~してあげる ⇒ 動詞 + ハイ + B

 

上の{ハイ}と同様、「~してあげる」だけではなく

「~してくれる」「~してもらう」の3つに訳すことができます。

 

文法はこんな感じです。

スーハイ ⇒ 買ってあげる

スー ハイ ルーク ⇒ 子供に買ってあげる

メー スー ハイ ルーク  ⇒ 母が子供に買ってあげる

メー スー カノム ハイ ルーク  ⇒ 母が子供にお菓子を買ってあげる
แม่ซื้อขนมให้ลูก
mɛ̂ɛ sɯ́ɯ kʰà nǒm hâi lûuk

お母さん目線の文章になっていますが、

メー スー カノム ハイ
แม่ซื้อขนมให้
mɛ̂ɛ sɯ́ɯ kʰà nǒm hâi

 

このように、「子供」という単語を抜かすと、

今度は「子供」目線の文章が出来上がります。

お母さんがお菓子を買ってくれた ⇒ メー スー カノム ハイ

になりますね。

 

 

お母さん
このお菓子どうしたの?(どこから来たの?)
カノム ニー マー ジャーク ナイ

ขนมนี้มาจากไหน
kʰà nǒm níi maa càak nǎi
知らないおじさんがくれたの
ルン マイ ルー チャック ハイ カ
ลุงไม่รู้จักให้ค่ะ
luŋ mâi rúu càk hâi kʰâʔ

「~させる」のハイให้

先ほどの「買ってあげる」は{スーハイ}という順番でした。

しかし、これを{ハイスー}にすると「買ってこさせる」になります。

使役のハイの登場です。

 

AがBに~させる ⇒ A + ハイ + B + 動詞

 

私はお母さんに買ってこさせる ⇒ チャン ハイ メー スー
ฉันให้แม่ซื้อ(cʰǎn hâi mɛ́ɛ sɯ́ɯ)

私はお母さんにご飯を買ってこさせる ⇒ チャン ハイ メー スー カーオ 
ฉันให้แม่ซื้อข้าว (cʰǎn hâi mɛ́ɛ sɯ́ɯ kʰâaw)

 

「ハイ + 人 + 動詞」 の順番になる場合、

その人に、そのあとに続く動詞の言動をさせることになります。

上の文章の場合は、{スーカーオ}がそれに当たりますね。

 

主語がなくても同じことになります。

お母さんにご飯を買ってきてもらう ⇒ ハイ メー スー カーオ
ให้แม่ซื้อข้าว (hâi mɛ́ɛ sɯ́ɯ kʰâaw)

彼に行かせる ⇒ ハイ カオ パイ
ให้เขาไป (hâi kʰǎo pai)

犬を小屋に入れさせる ⇒ ハイ マー カオ バーン
ให้หมาเข้าบ้าน (hâi mǎa kʰâo bâan)



「~になるまで」のハイให้

「~になるように~する」と言いたい時にも{ハイ}を使います。

A~になるまで、なるように~する ⇒ 動詞 + ハイ + A

いちいち日本語に直訳すると変な感じになることもあるので、

その都度それに当てはまる日本語を使いましょう。

 

美味しく作ってね ⇒ タム ハイ アローイ ナ
ทำให้อร่อยนะ(tʰam hâi a rɔ̀y náʔ)

読み切る(終わるまで読む) ⇒ アーン ハイ ジョップ
อ่านให้จบ (àan hâi còp)

全部食べる(なくなるまで食べる) ⇒ キン ハイ モット
กินให้หมด(kin hâi mòt)

ジョップ จบ (còp) ⇒ 終わる

モット หมด (mòt) ⇒ なくなる

 

ここで、少し疑問に思った方もいらっしゃるかもしれません。

「全部食べる」を例にとって見てみましょう。

 

全部食べる ⇒ キン モット กินหมด (kin mòt)

でも構いません。

つまり、{ハイ}を使う必要はないのです。

それでは、なぜあえて{ハイ}が使われているのでしょうか?

 

{ハイ}を使うことによって、{ハイ}以下のことを強調できます。

お母さんが子供のお皿を見て、「まだ残ってるからきれいに食べてしまいなさい」

と言いたいときなどには、{キン モット}よりも{キン ハイ モット}の方が適しています。

 

その他のให้ハイの使い方

上記が代表的な{ハイ}の使い方です。

その他にも{ハイ}にはいくつかの使い方があるので書いておきます。

「その他」でひとまとめにしていますが、重要じゃないというわけではありません。

 

「~させるために~する」のハイให้

動詞1 + ハイ + A + 動詞2 ⇒ Aに「動詞2」させるために「動詞1」をする

 

母は私に本を読んで聞かせた ⇒ メー アーン ナンス― ハイ チャン ファン
แม่อ่านหนังสือให้ฉันฟัง(mɛ́ɛ àan nǎŋ sɯ̌ɯ hâi cʰǎn faŋ)

直訳:母は私に聞かせるために本を読んだ

 

彼は私を喜ばせた ⇒ カオ タム ハイ チャン ディージャイ
เขาทำให้ฉันดีใจ(kʰǎo tʰam hâi cʰǎn dii cai)

直訳:彼は私を喜ばせるためにする

 

「~させてください」のハイให้

チュワイ ช่วย + ハイ + A + 動詞 ⇒ Aに~させてあげてください、させてください

彼に来させてください ⇒ チュワイ ハイ カオ マー
ช่วยให้เขามา(cʰûay hâi kʰǎo maa)

 

この場合、{ハイカオマー}だけでも同じような意味になります。

しかし、{チュワイ}がつくことで「命令」よりも「依頼」の要素が強くなり、

優しい表現になります。

 

ハイให้の最終まとめ

以上が、{ハイ}の様々な使い方になります。

私自身もたまにこんがらがるため、

説明が下手だったり不十分な部分があったかもしれません。

しかし{ハイ}の基本はおさえられると思います。

 

最後に、こちらの会話をご覧ください。

「~になるまで」のハイให้
全部食べなよ
キン ハイ モット シ
กินให้หมดสิ
kin hâi mòt si
「~してあげる」のハイให้
もうお腹いっぱいだもん 食べてよ
イム レーオ キン ハイ ノイ
อิ่มแล้ว กินให้หน่อย
ìm lɛ́ɛw kin hâi nɔ̀ɔy
「~をあげる」のハイให้
いらないよ 犬にあげる?
マイ アオ ハイ マー マイ
ไม่เอา ให้หมาไหม
mâi ao hâi mǎa mǎi
「~させる」のハイให้
もったいないわ 彼氏に食べさせよう
シアダーイ ハイ フェーン キン ディー クワー
เสียดาย ให้แฟนกินดีกว่า
sǐa daay hâi fɛɛn kin dii kwàa

会話の全てに{ハイ}が入っていますが、

このように文法的な意味がすべて異なります。

逆に言えば、{ハイ}を使いこなせば様々な言い回しが可能になります。

 

 

助詞などのないタイ語は文法が簡単だと言われることもありますが、

{ハイ}は例外といえるでしょう。

{ハイ}の文法をマスターして、表現の幅を広げていきましょう。


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ハイให้の使い方とタイ語の使役について” への3件のフィードバック

  1. はじめまして。いつも楽しみにしています。すごくわかりやすい説明でありがたいです。ハイの使い方はいつもピンと来なかったので助かりました!

    1. コメントありがとうござます。
      お役に立てたようでうれしいです。
      知りたい表現や言い回しなどがあれば、またcontactからご連絡いただければと思います!

  2. ありがとうございます!いつも見てて思うのですが、タイ文字はもちろん声調も記載して頂けており、非常に読み手に優しい文章だと感心させられます。
    私はタイ語歴約3年で多少読み書きできる程度ですが、tacさんは非常にタイ語レベルの高い方だと感じます。
    また知りたい言い回しなどご質問させて頂きます。

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