タイ語で「人」というと{コン}を思い浮かべる方が多いでしょう。
タイ語を勉強する際に最初の段階で覚える単語の1つです。
しかし、タイ語には「人」に当てはまる単語がいくつかあります。
そして、その多くが頻出単語です。
今回は、「人」を表すタイ語を紹介します。
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コンคนについて
一般的な「人」を表すタイ語です。
コン คน (kʰon)
{コン}単体でも利用することができますし、何かと組み合わせても利用可能です。
日本人 ⇒ コン イープン คนญี่ปุ่น(kʰon yîi pùn)
タイ人 ⇒ コン タイ คนไทย(kʰon tʰai)
この人 ⇒ コン ニー คนนี้(kʰon níi)
私はお金持ちで背が高くて優しい人が好きです ⇒
チャン チョープ コン ルアイ コン スーン コン ジャイディー
ฉันชอบคนรวยคนสูงคนใจดี
(cʰǎn cʰɔ̂ɔp kʰon ruay kʰon sǔuŋ kʰon cai dii)
ルアイ รวย (ruay) ⇒ 金持ちの
スーン สูง (sǔuŋ) ⇒ 背が高い
ジャイディー ใจดี(cai dii) ⇒ 優しい
プーผู้について
こちらも「人」を表す単語ですが、基本的に単独では使いません。
プー ผู้ (pʰûu)
通常は{プー}の前後に何かをくっつけて「人」を表す単語を作ります。
大人 ⇒ プー ヤイ ผู้ใหญ่(pʰûu yài)
男 ⇒ プー チャーイ ผู้ชาย (pʰûu cʰaay)
女 ⇒ プー イン ผู้หญิง(pʰûu yǐŋ)
乗客 ⇒ プー ドイサーン ผู้โดยสาร (pʰûu dooy sǎan)
さっきのお客さん(乗客)は男なの?女なの? ⇒
プー ドイサーン ムアキー ペン プーチャーイ ル プーイン
ผู้โดยสารเมื่อกี้เป็นผู้ชายหรือผู้หญิง
(pʰûu dooy sǎan mɯ̂a kîi pen pʰûu cʰaay rɯ̌ɯ pʰûu yǐŋ)
ムアキー เมื่อกี้(mɯ̂a kîi) ⇒ さっき、先ほど
男と女に関しては、{プー}がなくても同じ意味を持ちますので
プーを付けることで「男の人」「女の人」という感じになるんですかね。
また、「大人」を表す{プーヤイ}の{ヤイ}は大きいという意味です。
大きな人 ⇒ 大人 となるんですね。
同様に、{ドイサーン}は「乗り物に乗る」という意味があります。
乗り物に乗る人 ⇒ 乗客となるわけです。
ペットを飼っていらっしゃる方は、散歩中に
トゥア プー ル トゥア ミア ตัวผู้หรือตัวเมีย
と聞かれることもあるんじゃないでしょうか?
雄 ⇒ トゥア プー ตัวผู้ (tua pʰûu)
雌 ⇒ トゥア ミア ตัวเมีย (tua mia)
「オスなの?それともメス?」と聞かれているんですね。
人を表す{プー}ですが、オスという意味で使われることもあります。
トゥア ตัว (tua) ⇒ 体
ナックนักについて
こちらも「人」を表す単語としてよく登場します。
ナック นัก (nák )
ただし、{ナック}は基本的には職業を表す単語に使うことが多いです。
学生 ⇒ ナック スック サー นักศึกษา (nák sɯ̀k sǎa)
俳優 ⇒ ナック サデーン นักแสดง (nák sà dɛɛŋ)
ムエタイ選手(格闘家) ⇒ ナック ムアイ นักมวย(nák muay)
ただし、職業がすべて{ナック}から始まるというわけではありません。
アナウンサー ⇒ プー プラガート ผู้ประกาศ(pʰûu prà kàat)
のような例外も存在します。
あくまでも例外ですので、このあたりは一つずつ覚えていく必要がありそうです。
その他の「人」を表す単語
全ての人、全ての職業人などが上の3つに当てはまるというわけではありません。
もちろんこの他にも「人」を表すタイ語はたくさんあります。
人類 ⇒ マヌット มนุษย์(ma nút)
日常会話に頻繁に登場するわけではないので絶対に必要な単語ではありませんが、
覚えておいて損はないでしょう。
ジャオเจ้า について
こちらも人を表す単語の1つですが、使用頻度はそんなに多くありません。
ジャオ เจ้า (câo)
持ち主、オーナー ⇒ ジャオ コーン เจ้าของ (câo kʰɔ̌ɔŋ)
浮気者 ⇒ ジャオ チュー เจ้าชู้ (câo cʰúu)
よく使うのはこのあたりでしょうか。
他にも、
王子様 ⇒ ジャオ チャーイ เจ้าชาย (câo cʰaay)
花嫁 ⇒ ジャオ サーオ เจ้าสาว (câo sǎao)
こんなのにも使いますね。
ナーイนายとナーンนางについて
タイ語でMrやMrsの意味を持つのが
Mr ⇒ ナーイ นาย (naay)
Mrs ⇒ ナーン นาง (naaŋ)
これも日常生活であまり使わないかもしれませんが、
日本語の看護婦(女性)のように
看護婦 ⇒ ナーン パヤーバーン นางพยาบาล(naaŋ pʰá yaa baan)
というような言葉もあります。
基本的には{パヤーバーン}と略して呼ばれていますが。
また、ボスのことは先ほどの{ジャオ}とนายナーイを使って呼ぶことも多いです。
ボス、上司 ⇒ ジャオナーイเจ้านาย(câo naay)
こちらは上司が女性の場合もそのまま{ジャオ ナーイ}を使います。
通常は、{ジャオ}を省略して{ナーイ}のみで使われます。
タイは王国で王様が存在します。
王様は、ナイ ルアン ในหลวง (nai lǔaŋ)と呼ばれています。
この{ナイ}もナーイนายから派生した言葉です。
หลวง(lǔaŋ) ⇒ 大きな、国の、王の
どの「人」を使うのか?
このように「人」を表す単語はタイ語にたくさん存在します。
ここで気になるのが、どの単語をどんな時に使うのかという点です。
特に、頻出単語のコンคนとプーผู้とナックนักは使いどころに迷います。
例えば、男性はプーチャーイと呼ばれますが、コンチャーイとは言いません。
タイ語に慣れてこれば感覚的に使いこなせるようになるかと思いますが、
イメージとしては、
人類・マヌット มนุษย์(ma nút)という大枠の中で
人・コン คน (kʰon)という小さな枠があり
その中でもさらに小さな枠にプー ผู้ (pʰûu)がある、
と言った感じでしょうか。
ナック นัก(nák)は少し別枠で職業を表すという感じでいいと思います。
この日本人男性は作家だ ⇒ プーチャーイ コン イープン ニー ペン ナック キアン
ผู้ชายคนญี่ปุ่นนี้เป็นนักเขียน
(pʰûu cʰaay kʰon yîi pùn níi pen nák kʰǐan)
こんな感じで、コンとプーとナックを1文にすべて入れることも可能です。
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