ここでは、タイ語の類別詞を利用した表現やニュアンスを紹介します。
なんてことのない日常会話の中で、この類別詞をうまく使うことができるようになれば、
話している雰囲気が一気にタイ語のネイティブに近づきます。
類別詞自体が知りたいという方は、
タイ語の類別詞(助数詞)まとめ一覧をご覧ください。
類別詞には、大きく3つの使い方があります。
このページでは、それぞれの使い方を紹介していきます。
物事の数量をカウントする単位
単純に何かを数える際の単位として使われます。
日本語では犬を1匹、2匹と数えますが、
タイ語では1トゥア、2トゥアと数えます。
日本語と同様にそれぞれの物事にそれぞれの単位があります。
先ほども書きましたが、単純な類別詞を知りたいという方は、
タイ語の類別詞(助数詞)まとめ一覧をご覧ください。
形容詞、こそあど言葉で名詞を修飾する
形容詞とは、「美しい」「大きい」「赤い」などの名詞を修飾するものです。
こそあど言葉とは「この」「その」「あの」「どの」ですね。
例えば犬がいた時に「大きい犬」「あの犬」という感じで修飾されます。
タイ語でやってみましょう。
犬 ⇒ マー หมา(mǎa)
大きい犬 ⇒ マー トゥア ヤイ หมาตัวใหญ่(mǎa tua yài)
あの犬 ⇒ マー トゥア ナン หมาตัวนั้น(mǎa tua nán)
こんな感じになります。
なお、形容詞とこそあど言葉を同時に使う場合は形容詞のほうが先に来ます。
あの大きい犬 ⇒ マー トゥア ヤイ ナン มาตัวใหญ่(mǎa tua yài nán)
ここで、{トゥア}つける意味あるの?と思った方もいるでしょう。
確かに、
この犬は大きいです ⇒ マー ニー ヤイ หมานึ้ใหญ่(mǎa níi yài)
この犬は大きいです ⇒ マートゥア ニー ヤイ หมาตัวนึ้ใหญ่(mǎa tua níi yài)
日本語にすると同じ表現が使われますね。
じゃあややこしい類別詞なんてつけなくてもいいじゃないかと思われるはずです。
しかし、{トゥア}があるかないかで若干ニュアンスが異なるのです。
{トゥア}がない場合は、この種類の犬は大きいみたいな感じですかね。
ゴールデンレトリバーを指して、一般的にこの種類の犬は大きいですよ。
一方の{トゥア}がある場合は、同じ種類の犬の中でもこの個体は大きいと言っています。
一般的にチワワは小型犬ですが、そのチワワの中でもこの子は大きいよ。みたいな感じです。
もちろん、{トゥア}を入れなくても10キロあるチワワを指して
{マー ニー ヤイ}と言えば「この犬が大きい」という意味で受け取ってくれるかもしれませんが。
名詞の代用
類別詞は、名詞の代わりに利用することもできます。
例えば、トヨタで車を買う時に車の話をしているということがわかっている場合
この車は高いですか? ⇒ ロット カン ニー ペーン マイ
รถคันนึ้แพงไหม (rót khan níi pʰɛɛŋ mǎi)
と言わず、
この車は高いですか? ⇒ カン ニー ペーン マイ
คันนึ้แพงไหม (khan níi pʰɛɛŋ mǎi)
と言うことが可能です。
完全に車のことを言っているという状況や流れが出来上がっているため、
「車」という単語を使わず類別詞のみ利用して会話が成り立つのです。
カンคันという類別詞は車以外にもミシンや傘をカウントする際にも利用されます。
傘屋での{カン ニー ペーン マイ?}は「この傘高いですか?」になるわけですね。
食後に薬飲みなさいよ ⇒ キン カーオ セッ レーオ キン ヤー シ ナ
กินข้าวเสร็จแล้วกินยาสินะ(kin kʰâaw sèt lɛ́ɛw kin yaa si náʔ)
あの薬飲みにくいんだよね ⇒ メット ナン キン ヤーク
เม็ดนั้นกินยาก(mét nán kin yâak)
タイ語で「薬」は{ヤー}ですね。
薬を飲めと言っている人は、ちゃんと{ヤー}という単語を使っています。
しかし、返事をした人は{ヤー}の代わりに{メット}を使ってますね。
薬を飲めと言われた時点で薬の話をしているのがわかっているので、
{ヤー}の代わりに薬の類別詞である{メット}を使っても成り立つのです。
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