「死ぬかと思った」なんて表現はめったに使わないかもしれません。
しかし、「もう少しで~だ」「ほとんど~だ」という言い回しはよくあります。
今回は、{グアップเกือบ}の表現について紹介します。
グアップเกือบについて
最も使うのは、「ほとんど~だ」の表現かと思います。
ほとんど~ ⇒ グアップเกือบ(kɯ̀ap)
もう終わるよ(ほとんど終わりました) ⇒ グアップ ジャ セット レーオ
เกือบจะเสร็จแล้ว (kɯ̀ap càʔ sèt lɛ́ɛw)
事故りそうだった(ほとんどぶつかるところ) ⇒ ロット グアップ チョン
รถเกือบชน (rót kɯ̀ap cʰon)
チョン ชน (cʰon) ⇒ ぶつかる
例文では、{グアップ}は動詞の前に使われています。
動詞の前に持ってくることで、その動作を修飾することになります。
死にかけた
「死ぬ」が{ターイ}ですので、
死にかけた(ほとんど死ぬところだった) ⇒ グアップ ターイ
เกือบตาย(kɯ̀ap taay)
となりますね。
さっきバイクでこけて死にかけたよ ⇒
ムアキー モーターサイ ロム グアップ ターイ
เมื่อกี้มอเตอร์ไซค์ล้มเกือบตาย
(mɯ̂a kîi mɔɔ təə sai lóm kɯ̀ap taay)
ムアキー เมื่อกี้ (mɯ̂a kîi) ⇒ 先ほど
ロム ล้ม(lóm) ⇒ 倒れる
そういえば
ほとんど忘れてた ⇒ グアップルーム
เกือบลืม (kɯ̀ap lɯɯm)
忘れるという意味を持つ{ルーム}の前に付けると、
ほとんど忘れていた(だけど思い出した)
ということになります。
そういえば、給料上げてくれるんでしょ? ⇒
グアップ ルーム テー チャム ダイ ワー クン ングン ドゥアン ハイ チャイマイ
เกือบลืมแต่จำได้ว่าขึ้นเงินเดือนให้ใช้ไหม
(kɯ̀ap lɯɯm tɛ̀ɛ cam dâai wâa kʰɯ̂n ŋən dɯan hâi cʰâi mǎi)
チャムダイ จำได้ (cam dâai) ⇒ 覚えている
ングンドゥアン เงินเดือน (ŋən dɯan) ⇒ 給与、月給
直訳すると、「ほとんど忘れていたけど覚えているのは給料が上がるんですよね」
となります。
「忘れるとこだった」と訳してもいいですし「そういえば」とも訳せます。
動詞以外にかかるグアップ
グアップは万能の単語ですので、動詞以外の品詞にもつけられます。
ほぼ毎日タイ語を勉強している ⇒ リアン パーサー タイ グアップ トゥック ワン
เรียนภาษาไทยเกือบทุกวัน(rian pʰaa sǎa tʰai kɯ̀ap tʰúk wan)
ほとんど全員が来た ⇒ グアップ トゥック コン マー
เกือบทุกคนมา(kɯ̀ap tʰúk kʰon maa)
「ほとんど~」という表現ですので、
必然的に「全て」を表す{トゥック}を使うことが多くなりますね。
グアップサムーについて
そんなに頻繁に使われる表現ではありませんが、
{グアップ}ついでに{グアップサムー}について触れてみましょう。
サムー เสมอ (sa mə̌ə) ⇒ いつも、常に、等しい
「いつも」という意味で使われることの多い{サムー}ですが、
ここでは「等しい」という意味が使われます。
グアップ サムーเกือบเสมอ(kɯ̀ap sa mə̌ə) ⇒ ほぼ同じ
「ほぼ同じ」という意味になりますが、すべてに使えるわけではなく、
数や量などが同じ、という場合に使うことができます。
同義語はタオガン เท่ากัน (thâo kan)です。
タイ語で「同じ」の基本表現も参照ください。
このビルとあのビルの高さはほぼ同じです ⇒
トゥック ニー ガップ トゥック ノーン スーン グアップ サムー
ตึกนี้กับตึกโน้นสูงเกือบเสมอ
tɯ̀k níi kàp tɯ̀k nôon kɯ̀ap sa mə̌ə
先ほども言ったように、数や量が同じという意味になりますので、
「うちの犬とあの犬がそっくり」的な感じで使うことはできません。
うちの犬と彼の犬の重さはほぼ同じ ⇒
ナムナック マー ラオ ガップ マー カオ グアップ サムー
น้ำหนักหมาเรากับหมาเขาเกือบเสมอ
nám nàk mǎa rao mǎa kʰǎo kɯ̀ap sa mə̌ə
という感じで使うことができます。
ナムナック น้ำหนัก (nám nàk) ⇒ 体重
こんな記事も読まれてます