タイ語で代表的な「痛い」は2つあります。
ジェップ เจ็บ(cèp)
プアットปวด(pùat)
どちらも「痛い」という日本語に訳せますが、一体何が違うのでしょうか?
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ジェップ เจ็บとプアットปวดの考え方
2つとも日本語では「痛い」ですが、
ジェップ ⇒ 外部的な痛さ、急性の瞬間的な痛さ
プアット ⇒ 内部的な痛さ、慢性の継続的な痛さ
となります。
まずはこの感覚を覚えてもらえれば、ジェップとプアットを何となく使い分けられます。
しかし例外や、「え?」と思う表現もあるので気をつけてください。
具体的な例を挙げて、それぞれの「痛い」を見ていきましょう。
ジェップ เจ็บの痛い
日常生活でよく使うことの多い「痛い」ですね。
彼女とケンカしてビンタされた時に使う「痛い」はジェップ เจ็บです。
ハチにいきなり刺された時に使う「痛い」はジェップ เจ็บです。
転んだ時にできた擦り傷が傷んだ時に使う「痛い」はジェップ เจ็บです。
日本語でいう「いてっ!」に相当する単語も「ジェップ!」ですね。
プアットปวดの痛い
こちらは病気になったときや調子が悪いときに使うことが多いです。
デスクワークで肩や首が痛い時に使う「痛い」はプアットปวดです。
ハチに刺された場所が腫れて膨らんだ時に使う「痛い」はプアットปวดです。
歩きすぎて筋肉痛になった時に使う「痛い」はプアットปวดです。
また、傷みとは若干異なりますが、「おしっこ」の意味を持つチーฉี่(cʰìi)と合わせて
プアット チー ปวดฉี่(pùat cʰìi) ⇒ おしっこがしたい
となります。
プアットチーですが、口語だとボッチーに聞こえることも多いです。
同様に、ウンコを意味するキーขี้(kʰîi)を付ければ
プアット キー ปวดขี้(pùat kʰîi) ⇒ ウンコしたい
です。
これらは仲の良い友人同士で使うことの多い単語です。
タイ語で「うんち」「おしっこ」の様々な表現も参照ください。
ジェップเจ็บとプアットปวดの使い分け
何となく使い方がまだわからない、という方もいらっしゃるでしょう。
2つを比較して使い方を見ていきましょう。
フアหัว(hǔa) ⇒ 頭
ジェップ フア เจ็บหัว(cèp hǔa) ⇒ (傷ができて)頭が痛い
プアット フア ปวดหัว(pùat hǔa) ⇒ (頭痛などで)頭が痛い
※困ったことがあって頭が痛いという時にもプアットフアです。
ターตา(taa) ⇒ 目
ジェップ ター เจ็บตา (cèp taa) ⇒ (目に虫が入って)目が痛い
プアット ター ปวดตา (pùat taa) ⇒ (パソコン見すぎて)目が痛い
コー คอ(kʰɔɔ) ⇒ のど
ジェップ コー เจ็บคอ(cèp kʰɔɔ) ⇒ (風邪などで)喉が痛い
プアット コー ปวดคอ(pùat kʰɔɔ) ⇒ (肩こりなどで)首が痛い
※喉は体の内部のように感じますが、ジェップを使います。
心が痛むの「痛い」は?
タイ語で「心」はジャイ ใจ (cai)です。
それでは、心が痛むは{ジェップ ジャイ}{プアット ジャイ}のどちらなのでしょうか?
ジェップ ジャイ เจ็บใจ (cèp cai) ⇒ (お金をすられたけどなにもできなくて)心が痛い
プアット ジャイ ปวดใจ(pùat cai) ⇒ (彼女が他の男と歩いているのを見て)心が痛い
ちょっと表現が難しいですが、こんな感じです。
日本語の「心が痛い」とは若干ニュアンスが異なります。
ジェップ ジャイ เจ็บใจ (cèp cai)
こちらは、悲しいのと同時に怒りを持つと言ったニュアンスでしょうか?
イライラ、もどかしい、悲しい、といった感情が含まれています。
日本語の感覚だと、道で物乞いをしてる子供を見て心が痛い場合にも使えそうですが、
その場合には「哀れな」という意味を持つソンサーンを使います。
プアット ジャイ ปวดใจ(pùat cai)
こちらは、失恋の時の心の痛さ、嫉妬に近い心の痛みの時に使えます。
また、若者は「しまった」というニュアンスを持たせて使うこともあります。
うわーレポート出すの間に合わなかったよー ⇒ オーイ ソン ガーン マイ タン プアット ジャイ
โอ๊ยส่งงานไม่ทันปวดใจ(ói sòŋ ŋaan mâi tʰan pùat cai)
ソンガーンマイタンだけで提出が間に合わなかったという意味ですが、
繋げて言うことで心の痛みを強調できます。
ジェップとプアットはこんな感じでしょうか?
若干中途半端感がありますが、良い表現を思いついたら追記します。
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