タイ語で「ごめんなさい」と言えば、{コートーッ}を思い浮かべる方が多いです。
もちろん一般的に利用されている「ごめんなさい」ですし、
この単語1つだけを覚えておけばとりあえず謝れます。
日本では、「すみません」を様々な場面で多用します。
しかし、その感覚でタイ語を使っているとおかしいと思われることもあるのです。
今回は、「ごめんなさい」「すみません」の意味と使い方を紹介します。
見出し
コート―ッขอโทษ
これは最も一般的な「ごめんなさい」ですね。
コートーッขอโทษ(kʰɔ̌ɔ tʰôot)
色々な場面で利用できますし、日常生活で最も使われています。
レストランでコップを割った、仕事でミスをしたときなど、色々使えます。
トーッโทษ単体では「罪、罰」という意味があり、「請う」のコーと組み合わせることで、
「罪を請う」、ということになりますね。
ごめんなさい車をぶつけました ⇒ コートーッ ロット チョン
ขอโทษรถชน(kʰɔ̌ɔ tʰôot rót cʰon)
ごめんなさい返事をしてなかった ⇒ コートーッ マイ ダイ トープ
ขอโทษไม่ได้ตอบ(kʰɔ̌ɔ tʰôot mâi dâi tɔ̀ɔp)
チョン ชน(cʰon) ⇒ 衝突する、当たる、叩くなど
トープ ตอบ(tɔ̀ɔp) ⇒ 返事をする
「~だからごめんなさい」「~でごめんなさい」といいたい時には、
コートーッの後にティーを付けます。
返事をしてなくてごめんなさい ⇒ コートーッ ティー マイ ダイ トープ
ขอโทษที่ไม่ได้ตอบ(kʰɔ̌ɔ tʰôot tʰîi mâi dâi tɔ̀ɔp)
コーアパイขออภัย
これも「コートーッ」と並んでよく使われる単語です。
コー アパイ ขออภัย(kʰɔ̌ɔ a pʰay)
口語でもよく使用しますが、看板などで「迷惑おかけします」的なニュアンスが使われてる場合はコーアパイを利用します。
アパイは単体で「許す」という意味を持ちますので、
コーアパイの直訳は「許しを請う」ということになりますね。
すみませんトイレは壊れています ⇒ コー アパイ ホーン ナーム シア
ขออภัยห้องน้ำเสีย(kʰɔ̌ɔ a pʰay hɔ̂ɔŋ nám sǐa)
シアเสีย(sǐa) ⇒ 壊れる
コーアヌヤートขออนุญาต
「すいません、ここ座ってもいいですか?」の時の「すみません」には、
コーアヌヤートを利用します。
アヌヤート อนุญาต (à nu yâat)
「アヌヤート」自体は「許可」を意味します。
ちょっと難しい単語ですが、かなり使うので覚えておきましょう。
ただし、ここでは「コートーッ」も利用可能です。
下の「人を呼び止めるときのすみません」と同じ使い方ですね。
すみません、トイレをお借りしたいのですが ⇒
コー アヌヤート チャイ ホーン ナーム クン
ขออนุญาตใช้ห้องน้ำคุณ(kʰɔ̌ɔ à nu yâat cʰái hɔ̂ɔŋ nám kʰun)
コートゥアขอตัว
こちらもアヌヤートと同じく許可を表す「すみません」です。
トゥアだけだと「自分」や「体」という意味を持っています。
トゥア ตัว(tua)
たとえば、コークラップで帰らせてくださいとなりますが、
コートゥアクラップにすることで「私自身を帰らせてください」となります。
それと同時に、「悪いけど~」という意味を含むようになります。
そのため、あまりフォーマルな時には使わない方が良いでしょう。
友人同士や親しい人との間で使うことができます。
悪いけど先行くねー ⇒ コー トゥア パイ ゴーン ナー
ขอตัวไปก่อนนะ(kʰɔ̌ɔ tua pai kɔ̀ɔn náʔ)
ゴーンก่อน(kɔ̀ɔn) ⇒ 先に
コープラターントーッขอประทานโทษ
日常生活では、あまり聞かない単語かもしれませんが、
一応「ごめんなさい」の最上級といったところでしょうか?
日本語で言う「申し訳ありません」みたいな感じですね。
「請う」の「コー」と「罪」の「トーッ」の間に、
プラターンという単語が挟まっています。
プラターン ประทาน(pra tʰaan) ⇒ 与える、授与する
通常ではあまり使わないかも知れませんが、
自分より目上の人に対して使うのはおかしくありません。
ただし使い方によっては「こいつ馬鹿にしてんのか?」と思われるので、
使う場所と場面を考えましょう。
申し訳ありません、壺を割ってしまいました ⇒
コー プラターン トーッ タム ジェーガン テーク
ขอประทานโทษทำแจกันแตก(kʰɔ̌ɔ pra tʰaan tʰôot tʰam cɛɛ kan tɛ̀ɛk)
ジェーガン แจกัน (cɛɛ kan) ⇒ 壺
テーク แตก (tɛ̀ɛk) ⇒ 割れる
他の主な「すみません」「ごめんなさい」
フランクな「ごめんごめん」
「あっごめん」ととっさに言いたい時にはトッティ―โทษทีを使います。
コートーッを省略したような感じですので、基本的には単独で使われます。
例えば、キャッチボールをしていてボールをヘンな方に投げてしまったときは、
コートーッよりもトッティ―のほうがラフな感じでいいですね。
人を呼び止めるときの「すみません」
日本では、様々な場面で「すみません」を使います。
すみません、ちょっと道を聞きたいのですが。
すみません、オーダーお願いします。
などなど、謝る以外に使うことも多いでしょう。
「ちょっとすみませんが・・・」といいたい場面で
すみません、ごめんなさい = コートーッ
と覚えていると、「この人何謝ってんの?」と思われます。
レストランで店員を呼ぶときのすみません
これに、コートーッは使いません。
仮に大声で「コートーッ!」と言っても、
店員は「客同士でいざこざがあってなんか謝ってるよ~」
としか思わないでしょう。
たまに、タイ語で呼んでも全然来ない店などという方もいますが、
もし「コートーッ」を使っているのであれば、
それは必ずしも店側のみが悪いわけではないのです。
店員を呼びたい時には「ピー」または「ノーン」を使います。
ピー พี่ (pʰîi) ⇒ 年上を呼ぶときに使う
ノーン น้อง (nɔ́ɔŋ) ⇒ 年下を呼ぶときに使う
すいませ~ん、お会計お願いします ⇒ ピー カップ チェック ビン ドゥアイ
พี่ครับเช็คบิลล์ด้วย(pʰîi kʰráp chek bin dûay)
ここで出てくる疑問が、相手の年齢が不明の場合です。
タイ人には年齢不詳者も結構いるので、どちらを使えばいいのかわからないこともあるでしょう。
そんなときには、とりあえず「ピー」を使っとけば大丈夫です。
しかし、店員が女性の場合は、「ノーン」のほうが喜ばれるでしょう。
男性店員にピー ⇒ お兄さん
男性店員にノーン ⇒ 兄ちゃん
女性店員にピー ⇒ お姉さん
女性店員にノーン ⇒ お嬢さん
こんなイメージでいいと思います。
ただ、日本語で訳される場合は、この部分が「すみません」となることも多いです。
※レストランで店員を呼ぶ「すみません」でピーพี่とノーンน้องを使い分ける参照
お会計 ⇒ ※チェック、お会計はタイ語でなんていうの?参照
人を呼び止めるときのすみません
この場合には、コートーッを使ってもかまいません。
しかし、
コートーッ(ティーロップクアン) ⇒ (迷惑かけて)すみませんが・・・
ロップクアンรบกวน(róp kuan) ⇒ 迷惑をかける、邪魔をする
が省略されていると思った方が良いでしょう。
道ですれ違いざまに肩が当たったときにはコートーッ(すみません)でいいですが、
悪いこともしていないのに「ごめんなさい」は不自然なのです。
こんな記事も読まれてます